「宮廷衛士の花嫁」は2021年の中国ドラマです。原題は「嘉南伝」。中国では2021年10月17日から騰訊視頻(テンセントビデオ)と愛奇藝で配信されました。原作は吱吱の小説「慕南枝」、監督は智磊(ジー・レイ)、脚本は鞠芳芳です。
主演はジュー・ジンイー(鞠婧禕)とツォン・シュンシー(曾舜晞)。そこへワン・ジュオチョン(汪卓成)が加わり、皇宮育ちの郡主・姜保寧と、地方総管の息子で侍衛になった李謙、そして靖海侯世子の趙嘯の三人を軸に物語が進みます。
宮中の権力争い、皇帝の隠し子、隣国・永慶国との縁談、そして嫁ぎ先の李家での家の切り盛り。舞台が皇宮から地方の屋敷へ移っていくうえに顔ぶれも多いので、人物の関係を一度整理しておくと見通しがよくなります。
そこで日本で配信されている全54話を3つに分け、区間ごとに人物相関図を作りました。この記事はその1本目、第1話から第18話までの顔ぶれです。先の回の人物やネタバレは入れていません。
人物相関図
どこで見られるか(2026年10月時点)
配信の状況は入れ替わりが早いので、見るときは各サービスの作品ページでお確かめください。
配信はU-NEXTが独占見放題で全54話です(2026年10月にU-NEXTの作品ページで確認)。U-NEXTでは2022年11月2日から独占先行配信が始まりました。
話数に注意が要ります。中国で配信された版は全40話ですが、U-NEXTでは全54話に分けて配信されています。中国語のあらすじサイトの「第◯集」とは話数が合いません。この記事はU-NEXTの54話版に合わせています。
日本版DVDは発売元がNBCユニバーサル・エンターテイメントで、2022年11月2日にDVD SET1とレンタルDVDのVol.1〜6が出ました。
あらすじ(第1話〜第18話)
機巧大会で出会った二人(第1話〜第3話)
慕安国の嘉南郡主・姜保寧(ジュー・ジンイー 鞠婧禕)は、幼いころに両親を亡くし、外祖母の太皇太后(曹翠芬)に皇宮で育てられました。いとこにあたる若い皇帝・趙翌(ジョウ・ジャオユエン 周兆淵)からは皇后にと望まれています。ただ、朝廷の実権は趙翌の母・皇太后(翁虹)が握っていて、趙翌はまだお飾りの皇帝です。
からくり細工が大好きな姜保寧は、いとこの姜律(郭迦南)の令牌をこっそり借りて宮中を抜け出し、機巧大会に出ようとします。参加の木札をめぐって街でもみ合いになったのが、「章謙」と名乗る李謙(ツォン・シュンシー 曾舜晞)でした。食堂では靖海侯世子の趙嘯(ワン・ジュオチョン 汪卓成)にも声をかけられます。
大会は、出品したからくりの出来、密室の仕掛け破り、森で防水の素材を探す課題と進みます。姜保寧と李謙は張り合いながらも、気づけば手を組んで難関を抜けていました。落とし穴に落ちた二人を助けたのは趙嘯です。最後は姜保寧が誰より早く素材を届けて首位となり、賞品の「神鬼兵器図」を手にします。
李謙の目当てもこの兵器図でした。ただ、姜保寧が持ち帰った図は偽物だと分かります。さらに姜保寧は、死んだはずの皇帝付きの宮女・方意如が宮外で身ごもっているらしいことに気づきました。
そのころ李謙は、皇太后を狙った刺客を捕らえた手柄で禁軍の帯刀侍衛に取り立てられます。宮中で姜保寧と再会した李謙は、彼女が嘉南郡主だと知りました。二人は取引をします。李謙が方意如の居場所を突き止め、姜保寧が本物の兵器図を探し出す。
皇太后の還政と、皇長子の誕生(第4話〜第8話)
第4話、趙翌を慕う清儀県主・韓同心(華雯)が宮中に入ります。祖父は簡王(馬文忠)。皇太后は姜家と皇帝の結びつきが強まるのを嫌い、韓同心を使って姜保寧を牽制しようとします。
姜保寧は、趙翌が闘蟋蟀(こおろぎ相撲)にかこつけて、前朝の軍機大臣・厳華年から政治を学んでいることを知ります。第5話、皇太后の手の者に厳華年が追われると、姜保寧は慣れない馬で追っ手をさえぎって逃がしますが、手首を痛めました。乗馬の名手の李謙は、馬の乗り方を教えると約束します。
姜保寧は趙翌との婚姻を望んでいません。第6話、韓同心の気性を逆手に取り、わざと濡れ衣を着せられる形にして自分が罰を受け、冊封を先送りさせます。思過堂で夜を明かす姜保寧のもとへ、李謙がこっそり訪ねてきました。
第7話、姜保寧はわざと騒ぎを起こし、李謙を皇太后の側へ送り込みます。李謙は姜家と組み、皇太后の寿宴の日に動く手はずを整えていました。
第8話、皇太后の寿宴の場で、韓同心が皇后に立てられます。その夜、趙翌は姜家を味方につけて皇太后から玉璽を取り戻しました。李謙は皇太后の身を守ります。そこへ太皇太后が方意如を連れて現れ、方意如は皇長子を産みました。これで趙翌と姜保寧の縁談は白紙に戻り、皇太后は万寿山に退いて皇子を育てることになります。
珍宝閣の火事と、替え玉の騎馬戦(第9話〜第12話)
第9話、趙翌は、姜保寧に想いを寄せる趙嘯に剣を突きつけ、命か姜保寧かを選べと迫ります。それでも引かない趙嘯の覚悟を見て、太皇太后は趙嘯こそ姜保寧の夫にふさわしいと考えるようになりました。
第10話、本物の兵器図を探して万寿山の珍宝閣に入った姜保寧は、火事に巻き込まれます。炎の中から彼女を救い出したのは李謙でした。しかし李謙は、駆けつけた趙嘯に姜保寧を託して姿を消します。命の恩人は趙嘯だと思い込んだ太皇太后は、ますます縁談に乗り気になりました。
そこへ永慶国の大王子・慶泰(何奕辰)がやってきて、姜保寧を妻にと求め、趙嘯との腕比べを言い出します。趙嘯は最初の勝負で深手を負っていました。騎馬戦に鎧姿で出て勝ったのは、趙嘯の身代わりの李謙です。
第11話、韓同心の告げ口で、慶泰は替え玉に気づきます。趙嘯の胸の傷が決め手になり、替え玉は明るみに出ました。趙嘯との縁談は取り消しになりました。
やがて姜保寧は、国のために永慶国へ嫁ぐ道を選びます。ところが花嫁行列は慶泰の罠でした。送り役の大臣はすでに永慶国に買収されていたのです。第12話、慶泰に追い詰められた姜保寧の前に現れたのが李謙でした。すべての責任は自分が負うと言い切る李謙と、姜保寧は荒野を逃げていきます。
二つの聖旨と、李家への嫁入り(第13話〜第18話)
第13話、姜保寧を守り抜くと決めた李謙と、彼女をあきらめない趙嘯が命がけでぶつかります。そこで読み上げられたのが太皇太后の聖旨でした。聖旨は二つあり、一つは李謙に嫁げというもの、もう一つは死を賜るというもの。太皇太后は、この先の人生を姜保寧自身に選ばせたのです。
第14話、結婚に納得しないいとこの姜律が李謙に勝負を挑み、李謙が勝ちます。李謙は姜保寧の亡き父母の位牌の前で、生涯をかけて彼女を愛し、家と家族を与えると誓いました。そして婚礼の日、姜保寧は李謙に嫁ぎます。
嫁ぎ先は、秉州総管・李長青(黄海冰)の家です。第15話、後妻で姑の何翠花(斕曦)は、姜保寧の嫁入り道具をひとり占めしようとします。姜保寧は舅の李長青に事実が伝わるよう手を回して、これを止めました。ところが今度は、李謙を慕う義妹の高妙容(リー・イージェン 李奕臻)が何翠花と手を結びます。
第16話、趙嘯の策で、李謙は綏辺大営へ赴任させられ、夫婦は引き離されました。上官は趙嘯です。軍営に入った李謙は、虎賁営の兵から「盗賊上がり」と見下され、陰湿ないじめに遭います。
第17話、李家は土地神の生誕祭を取り仕切ることになり、姜保寧は秉州の女商人・董珊瑚(陸婷玉)の力を借りて費用の問題を片づけます。ところが祭りのあと、何翠花は「姜保寧がほかの男から愛の証しをもらった」という噂を持ち出し、部屋に乗り込んできました。
第18話、李家で起きた軍報の盗難を姜保寧が解決します。その手腕を買われて、李家の家政を任されました。何翠花と高妙容の裏の稼ぎは露見を免れたものの、姜保寧が厳しい決まりを敷いたことで、これまでのやり方はもう通らなくなります。
図の読み解き
慕安国の宮廷 ― 実権を取り戻したい皇帝
物語の始まりでは、朝廷の実権は皇太后の手にあります。趙翌は遊んでいるふりをしながら、厳華年に学び、姜家と組んで還政の機会をうかがっていました。
太皇太后は趙翌の祖母で、姜保寧の外祖母です。両親を亡くした姜保寧を宮中で育て、誰よりもかわいがっています。韓同心は簡王の孫娘で、趙翌を慕っています。第8話に皇后となりますが、趙翌の心は姜保寧にあり、そのぶん姜保寧への敵意を強めていきます。
姜家(鎮国公府) ― 姜保寧のうしろだて
姜保寧の父・姜鎮英と母・永安公主は、姜保寧の誕生日に亡くなっています。いまの鎮国公は伯父の姜鎮元(湯鎮宗)で、その息子の姜律は姜保寧のいとこです。姜律は妹のように姜保寧をかわいがっていて、李謙に勝負を挑むのもそのためです。
姜保寧の幼なじみで親友の白愫(ソン・シンラン 宋昕冉)は定北侯の娘です。皇太后の甥で承恩公の曹宣(陳揚)と惹かれ合い、この区間のうちに結婚します。
李家 ― 秉州の新しい家族
李謙の父・李長青は、もとは山賊の頭で、朝廷に招安されて秉州総管になった人です。何翠花は李長青の後妻で、娘の李冬至(ワン・イーティン 王奕婷)は李謙の異母妹にあたります。高妙容は李長青の軍師の姪で、両親を亡くして李家で育ちました。李謙にとっては義妹ですが、本人は李謙を慕っています。李麟(熊芸文)は李謙のいとこです。
李謙が神鬼兵器図を追うのは、亡き母にまつわる手がかりを求めてのことです。婚礼のあと、李謙は姜保寧に「母を殺し、一族を手にかけた者を突き止めたい」という願いを打ち明けます。
靖海侯府と永慶国 ― 姜保寧をめぐる二人の男
趙嘯は南岷を治める靖海侯の世子で、皇族の一人です。機巧大会で李謙と知り合い、はじめは酒を酌み交わす仲でした。ところが姜保寧が李謙に嫁ぐと、趙嘯は李謙と縁を切り、軍営では李謙の上官として彼を追い込みます。
慶泰は永慶国の大王子です。姜保寧への求婚は、送り届けの行列に乗じて慕安国へ攻め込むための口実でした。
主な配役(この区間)
| 役名 | 俳優 | 役どころ |
|---|---|---|
| 姜保寧 | 鞠婧禕 | 嘉南郡主。からくり好き |
| 李謙 | 曾舜晞 | 秉州総管の息子。禁軍の帯刀侍衛 |
| 趙嘯 | 汪卓成 | 靖海侯世子。姜保寧に求婚する |
| 趙翌 | 周兆淵 | 慕安国の皇帝 |
| 太皇太后 | 曹翠芬 | 趙翌の祖母。姜保寧の外祖母 |
| 皇太后 | 翁虹 | 趙翌の母。垂簾聴政を続ける |
| 韓同心 | 華雯 | 清儀県主。のちに皇后 |
| 簡王 | 馬文忠 | 韓同心の祖父 |
| 姜鎮元 | 湯鎮宗 | 鎮国公。姜保寧の伯父 |
| 姜律 | 郭迦南 | 姜鎮元の息子。姜保寧のいとこ |
| 白愫 | 宋昕冉 | 定北侯の娘。姜保寧の親友 |
| 曹宣 | 陳揚 | 承恩公。皇太后の甥 |
| 情客 | 姜杉 | 姜保寧の侍女 |
| 李長青 | 黄海冰 | 秉州総管。李謙の父 |
| 何翠花 | 斕曦 | 李長青の後妻 |
| 李冬至 | 王奕婷 | 李謙の異母妹 |
| 高妙容 | 李奕臻 | 李謙の義妹 |
| 李麟 | 熊芸文 | 李謙のいとこ |
| 金宵 | 張家睿 | 李謙の親友 |
| 董珊瑚 | 陸婷玉 | 秉州の女商人 |
| 慶泰 | 何奕辰 | 永慶国の大王子 |
| 方意如 | 張晨曦 | 趙翌付きの宮女。皇長子を産む |
日本での俳優名の表記は、ジュー・ジンイー(鞠婧禕)、ツォン・シュンシー(曾舜晞)、ワン・ジュオチョン(汪卓成)、ワン・イーティン(王奕婷)、リー・イージェン(李奕臻)、ジョウ・ジャオユエン(周兆淵)、ソン・シンラン(宋昕冉)、ジャン・シャン(姜杉)です。日本語表記が出ていない俳優は漢字で書きました。
ジュー・ジンイーの時代劇、当サイトでは5作目
本作でヒロインを演じるジュー・ジンイー(鞠婧禕)は、SNH48の元メンバーです。当サイトではこれまでに、同じ鞠婧禕の主演作を4本まとめてきました。
| 作品 | 年 | 役 |
|---|---|---|
| 芸汐<ユンシー>伝 | 2018 | 韓芸汐(医術と毒術の天才) |
| 如意芳霏~夢紡ぐ恋の道~ | 2020 | 傅容(予知夢を見る県令の娘) |
| 宮廷衛士の花嫁 | 2021 | 姜保寧(からくり好きの郡主) |
| 恋華~ラブ・オブ・フェニックス~ | 2023 | 魏枝(鳳凰を宿す娘) |
| 花間令~Lost in Love~ | 2024 | 楊采薇(顔を入れ替えられる娘) |
われらが90年代生まれ女優ランキング、第6位は鞠婧禕(ジュー・ジンイー)です。1994年6月18日、四川省遂寧市(すいねいし)の生まれ。2026年8月現在、32歳です。 先に結論を書きます。この連載で扱ってきた10人のなかで、彼女だけが特殊な入口から来ました。演技でも、オーディションでもありません。ファンの投票です。彼女はSNH48というアイドルグループの総選挙で1位を取り、しかも連覇してから、女優になりました。 そして2025年、彼女は中国で紛れもない1位をもう一つ取ります。それは演技でも歌でもありませんでした。雑誌の売上です。 2025年5月31日に発売された『時尚C
制作には絲芭影視が加わっています。芸汐伝・如意芳霏・恋華と同じ、SNH48を運営する会社です。本作にもSNH48の宋昕冉(白愫)と姜杉(情客)が出ています。
恋華を見た人には、見覚えのある顔がほかにもいます。慶泰の何奕辰は恋華の国師、李長青の黄海冰は恋華の天帝、宋昕冉は恋華の藍蘇です。
この区間で押さえておきたいこと
- 神鬼兵器図が二人を結びつけた。 機巧大会の賞品は偽物でした。本物の図を探す取引から、姜保寧と李謙の協力が始まります
- 姜保寧は皇后の座を望んでいない。 濡れ衣をわざと着せられて冊封を遅らせ、皇長子の存在を明るみに出して縁談を白紙に戻しました
- 趙嘯は最初から敵ではない。 機巧大会では二人を助け、李謙とは酒を酌み交わす仲でした。姜保寧が李謙に嫁いでから、その関係が変わります
- 李家は一枚岩ではない。 姑の何翠花と義妹の高妙容が手を組み、姜保寧は家政の主導権をめぐって二人と向き合うことになります
第19話からは、永慶国の慶泰が兵を挙げ、戦の知らせとともに物語が大きく動きます。続きは2本目にまとめます。
宮廷衛士の花嫁 人物相関図シリーズ
- 宮廷衛士の花嫁 機巧大会と李家への嫁入り編 人物相関図(第1〜18話) ← いまご覧の記事
- 宮廷衛士の花嫁 玄甲営の全滅と高妙容の企み編 人物相関図(第19〜36話)
- 宮廷衛士の花嫁 監国公主と神鬼兵器図の真相編 人物相関図(第37〜54話)
続きはこちら → 宮廷衛士の花嫁 玄甲営の全滅と高妙容の企み編 人物相関図
