重版出来 後半の見どころ

2016年ドラマ

TBS系の火曜ドラマ「重版出来!」が熱いです。

黒木華さん演じる黒沢は、出版社である興都館のバイブス編集部で新人編集者として仕事に真っ直ぐに取り組みますが、様々なトラブルが上司や漫画家さんとの間に巻き起こってしまいます。

黒沢は、出張漫画編集部で永山絢斗さん演じる中田と高月彩良さん演じる東江と出会い、2人を育てていくことを決めます。

しかし、安田顕さん演じる安井が東江に声をかけ、東江は原作付きの漫画を書くことに決めますが、新人を潰すと言われる安井は、急に設定を変えたり、休みの日は対応しないなど東江を追い詰めていきます。黒沢は安井に詰め寄りますが、安井にもある思いがあり、安井の過去が暴かれていきます。

嫌われ役を買って出る安井の強さがカッコイイです。漫画も商売である以上、人情だけでは成り立ちません。どうしても廃棄されるものが出てきてしまいます。そこから目をそらさずに漫画を作ること、人と向き合うことが描かれており、深く考えさせられました。

一方、中田にもある事件が起こります。ムロツヨシさん演じる沼田は、長年アシスタントをやっていますが、中田のネームに恐れをなし、敗北感や悔しさなどの気持ちに飲み込まれていきます。

沼田はひねくれ、自己否定に陥りますが、沼田のネームを見た中田が自分の書きたかったことを理解してくれ、気持ちに整理がつきます。沼田の無念さが痛いほど伝わり、観ていて苦しくなりました。夢を諦める悔しさは、その人しかわからない計り知れないものがあるのではないでしょうか。

そして、また新たな問題が勃発します。松重豊さん演じるバイブス編集長の和田と黒沢は、昔に流行した漫画を電子書籍化するために、康すおんさん演じる牛露田を訪ねますが、その落ちぶれた様子に動揺を隠せません。

蒔田彩珠さん演じる牛露田の娘アユもあきれ果てて、漫画を嫌っています。しかし、黒沢が気に掛けることでアユも徐々に黒沢に心を開いていきます。電子書籍化の行方やアユのこの先に注目です。

中田や牛露田などが登場してきて、ますます見応えが出てきます。

様々な人の頑張っている姿、成長していく姿がリアルに描かれており、観ている私たちに力を与えてくれます。疲れているときや踏ん張りたいときに、明日も頑張ろうと思えるオススメの作品です。

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