「小さな巨人」は2017年の春クールのTBS日曜劇場で放映されている連続ドラマです。
スポンサーの東芝が巨額の赤字を計上し、決算発表もできない状態に追い込まれている中での放映で、ともかくTBSの日曜劇場を維持するためにも、それなりのヒット作がほしいところです。
テーマ?が「敵は見方のフリをする」ということですが、警視庁捜査一課の敏腕係長だった香坂真一郎(長谷川博己)がひとつのミスによって所轄の芝署へ飛ばされるところから物語りは始まります。
長谷川博己さんと言えば、シン・ゴジラで主演を務め日本アカデミー賞優秀主演男優賞に輝くなど今をときめく俳優さんですよね。
彼の相手役は、捜査一課長の運転手を務めていた山田春彦(岡田将生)で、捜査一課長の小野田(香川照之)の命令で香坂の動きを見張っています。
そもそも香坂がミスをしたのは、前の捜査一課長で今は所轄の署長をしている三笠(春風亭昇太)と料亭で会食後、中小企業の社長・中田隆一の飲酒運転を疑い取り調べ、その時に中田の車に傷をつけたことでした。
しかし、この中田は所轄の刑事に常時見張られているような人物で、じつは日本を代表する大企業ゴーンバンク社の社長の中田和正(桂文枝)の息子なのでした。
香坂が芝署に着任する前日、その中田和正が誘拐されます。
捜査一課は犯人に翻弄されますが、香坂は芝署の渡部久志刑事(安田顕)の強力を得て、的確に情報を分析し、犯人像を割り出していきます。
香坂たちの働きで誘拐犯は娘の開発したIT技術を中田隆一に盗まれて、隆一を信じていた娘が自殺に追い込まれてしまった中小企業の社長の反抗ということがわかります。
高坂たちは犯人の社長に自主を進めるように電話しますが、捜査一課長の小野田は特殊急襲部隊(SAT)を突入させます。
この「小さな巨人」は歴史ある日曜劇場枠ということもあって、単なる「刑事もの」の枠を超えた、人間ドラマを志向しているようですね。
他の配役としては、朝ドラ女優となった芳根京子が人事課職員の三島祐里を、個性派俳優の手塚とおるが警務部の監察官を、駿河太郎が捜査一課の同期の藤倉係長を、竜星 涼が芝署の若手刑事を、木場勝己が香坂の父親役を好演しています。
1話完結の刑事ものでありながら、捜査一課長に対して所轄刑事の意地を見せようとする香坂の思いはかなうのか?
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