戦国時代きっての智将といわれる父の真田昌幸(草刈正雄)や、その血を引き頭脳明晰で様々な武将に気に入られる真田幸村(堺雅人)、他にも真田家の人物は個性の強い人が多いですね。
そんな個性的なキャストの中で比較的真面目な立場にいるのが、大泉洋が演じている真田信幸ではないでしょうか。
信幸は真田家のためを想いまっすぐに生きる男です。しかし毎回振り回されまくりです。
父の昌幸は自分では想像もつかないような戦術で見事に戦に勝利していき、真田家の地位を気づいていきます。そして弟の幸村はそんな父の才能を受け継ぎ、さらに持ち前の人懐っこさで様々な武将の懐へ飛び込んでいくことができます。
そんな二人の才能ある家族の間で、信幸は自分の立場はどうあるべきなのか、どう行動することが真田家にとっていいことなのかを悩んでいきます。
大泉洋さんは目が大きくぎょろぎょろしているのでびっくりする演技が非常に面白いです。
父の昌幸のめちゃくちゃな言動に困っている様子は、テレビを見ているこちらも感情移入してしまいます。「父ちゃんやめてくれよ!」と私も毎回心の中で叫んでいます!
真面目な役柄だけにツッコミとしての仕事も多く、おそらく信幸がいない真田家の会議はめちゃくちゃな事になっているでしょう。
たとえば、第14話「大阪」では、幸村に秀吉の心中を探らせることにした昌幸に対して、なぜ自分ではなく弟なのか、と嫉妬する場面があります。信幸の真田家への想いと報われない自分への苛立ちを見せるシリアスなシーンですが、延々と妻に話しているつもりが実は母親だった、という思春期の中高生的な恥ずかしさを表したオチは笑ってしまいました。
信幸はテレビを見ている視聴者にとって共感しやすい人物であり、三谷幸喜作品ならではのコミカルなパートにおいて重要な役割を果たしています。
関ヶ原の戦いで真田家は二つに分かれ、お互いに敵として戦うことになってしまいますが、史実では信幸は戦いの後も最後まで家族の為に行動していた人物だということがわかります。
シリアスな展開が続きますが、これからも信幸の真面目なツッコミが炸裂する場面も期待していきたいですね。
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