2024年の中国ドラマ「花間令<かかんれい>~Lost in Love~」(原題「花间令」・全32話)の人物相関図、3本目です。この記事は第23話から最終回(第32話)までをまとめました。
この記事には最終回までの結末が書いてあります。まだご覧でない方はご注意ください。
第22話までの顔ぶれと、作品の基本情報・配信状況・主題歌については、こちらにまとめてあります。
この区間でいちばん大きいのは、第25話で舞台が禾陽から京城へ移ることです。10年前に采薇の父を陥れた相手が、いよいよ正面に出てきます。
人物相関図
あらすじ(第23話〜第32話)
天師復活殺人と、禾陽との別れ(第23話〜第25話)
銀雨楼の管理権を移す宴で、潘樾は内通者を炙り出します。追い詰められた老主簿は裏山で毒をあおりました。その手に握られていた文は、10年前に采薇の父へ送られた密告書だったのです。
望月橋の古い店で、二人は9年前の話を聞きます。京城から来た「商姑娘」が怪しい死に方をしていた——調べると、8人の女性の遺体の置かれ方が八卦の形に一致する連続事件が浮かび上がりました。「天師復活案」と呼ばれる事件です。采薇はこのころ、師の老姜頭と和解しました。
老姜頭は語ります。当時の県令が保身のために捜査を打ち切り、事件は隠されたこと。そして自分も洛雲門の掌教に殺されかけたこと。潘樾と采薇は偽の夫婦を装って洛雲門へ潜入しました。
掌教・薛漸離(宋涵宇)の部屋には隠し密室があり、そこから陸哀歌(劉津言)を救い出します。ところが真の実行者は薛漸離ではなく、陸哀歌のほうでした。薛漸離は陸哀歌の刃に自ら身を投げ、陸哀歌もその場で自刎します。被害者から出てきた銅銭は百花宮の歌妓が持つもので、ここで青帝の関与が浮かびました。
禾陽での送別の宴。潘樾は後任を励まし、二人は玉佩を合わせます。そして采薇は京城の上官府へ入りました。侍女の玲児は泣きながら、ずっと正体に気づいていたと打ち明けます。
宮中では皇后が、潘樾と長楽郡主・劉箐の婚儀を来月十五日に行うと告げました。
蒔蘿院へ潜る(第26話〜第28話)
長楽郡主は毒酒と称した酒で采薇を試します。郡主もまた采薇の正体を知っていて、身を引くよう告げました。けれど潘樾は桃花林で采薇と木に名を刻み、十五日までに退婚を成立させると宣言します。上官蘭はこれに激しく怒りました。
そのころ卓瀾江は、質屋で「隣の人間を殺せ」という条件を突きつけられ、反乱組織に潜入して無辜の人を手にかけます。打ちのめされた卓瀾江を介抱したのは白小笙でした。
采薇は「雲間舞」の腕を手がかりに、蒔蘿院へ潜入することを決めます。万ママの審査を突破して中へ入り、香粉で潘樾への道標を残しました。何大人の指名は行酒令でかわし、麻痺薬で切り抜けます。そして左苑主(左驚飛/白威)の寝所で、羊角のトーテムが刻まれた幹部の令牌を見つけました。
いっぽう潘樾は、潘府で父・潘瑾に顔を入れ替えた事実を看破されます。
蒔蘿院の香料が白小笙の家にもあり、羊角雲紋が姜族の証だと分かりました。卓瀾江は太尉府の家宴で潘樾を刺す偽装暗殺を演じ、黒幕の懐に入り込むことに成功します。
黒幕の名(第29話〜第31話)
阿澤が、景昌十二年より前の戸籍は自己申告だったと突き止めます。つまり出自はいくらでも書き換えられたということです。
潘樾は地下牢の盧将軍に会い、黒幕が戸籍を書き換えた姜族の人間だと知りました。そして盧将軍の、洛西の人間に特有の仕草から——黒幕は賈太尉(賈荃; 易勇名 イー・ヨンミン)だと看破します。
同じころ、酒席で潘樾の異母弟・潘桧(雲惟一)が采薇の正体を暴露しました。そして長楽郡主は、太尉府の兵籍名録から賈太尉の過去を見つけ出します。しかし賈夫人(梅凌甄)を盾に取られ、自刃を迫られて命を落としました。采薇は郡主殺しの犯人として捕らえられます。
潘樾は獄中の采薇を訪ね、必ず助けると約束しました。そして上官蘭に、顔の入れ替えの真実を明かします。
堂審の日、上官蘭は賈太尉側の証人として現れ、采薇を指弾したうえ、短刀で腹を刺しました。混乱に乗じて阿澤たちが采薇を奪い返します。すべては8時間前に潘樾と上官蘭が結んだ芝居でした。上官蘭はそのあと京城を離れます。采薇はこのとき、賈夫人に郡主の遺言を伝えていました。
賈太尉は二人の「就地処決」を命じます。京城の路地で追われる采薇と潘樾を救ったのは卓瀾江でした。卓瀾江は白小笙の院を訪ね、祈る彼女の姿を黙って見つめて去ります。
采薇は足首の浮腫から、9年前に死んだはずの歌妓・雲裳(任婉婧)が生きていると確信しました。医館の隠し部屋で雲裳は見つかり、青帝が口封じを黙認した共犯だったことも判明します。
そして卓瀾江は賈太尉の書房へ忍び込んで捕らえられ、取引を拒んで腹を刺され、監禁されました。
最終回 ― 10年前の真相(第32話)
賈荃の大司馬任命式。その日、卓瀾江は息を引き取ります。手には飴がひとつ残されていました。
式に乗り込んだ潘樾と采薇は、賈太尉が敵国の間者であり、長楽郡主を殺させたと告発します。生き延びた雲裳が、10年前からの密書を皇后に捧げました。賈太尉は自分の指を傷つけて筆跡鑑定を封じにかかります。
そこへ白小笙が卓瀾江の遺体を運び込みました。腹に刻まれた三箇所の刺し傷が、秘密の帳簿のありかを示していたのです。
采薇が最後に明かした真相はこうでした。10年前、廷尉だった父は敵国の間者を調べていて殺された。黒幕は西北の駐屯兵の反乱を誘発し、当時の将軍を間者に仕立て上げた——。
賈太尉は天牢へ送られます。そして裏切られた賈夫人が、自らの手で夫を刺しました。
潘樾は朝廷での出世を断り、禾陽の県令に戻ります。采薇の顔は元には戻りませんでした。上官芷の顔のまま、采薇は潘樾と結ばれます。
図の読み解き
朝廷 ― 黒幕とその周り
図の右上が京城の朝廷です。中心にいるのが賈荃、すなわち賈太尉。敵国の間者であり、戸籍を書き換えて姜族の出自を隠していました。
妻の賈夫人は、長楽郡主を自刃に追い込む場に居合わせながら、最終回では采薇から郡主の遺言を聞き、自らの手で夫を刺します。皇后は最終回で裁きを下す立場。地下牢の盧将軍は、黒幕の正体をつかむ決め手になりました。
長楽郡主・劉箐は、1本目では顔を出すだけ、2本目では「偽装の婚約者」でしたが、ここでは自分で証拠を見つけて命を落とす人物になります。
洛雲門と百花宮 ― 9年前の事件
左上が天師復活殺人に関わる人びとです。洛雲門の掌教・薛漸離と、真の実行者だった陸哀歌。二人は第24話で相次いで世を去ります。
被害者から出た銅銭が百花宮の歌妓のものだったことから、青帝の名が浮かびました。①②で四大家の一人として出ていた青帝が、ここで共犯だったと分かる——これがこの作品のつなぎ方です。
蒔蘿院 ― 幹部と、生きていた証人
蒔蘿院は、組織の幹部・左苑主(左驚飛)がいる場所です。采薇はここへ潜入して、羊角のトーテムが刻まれた令牌を見つけました。
そして雲裳。9年前に死んだことにされ、身代わりまで立てられていた歌妓です。最終回で10年前からの密書を皇后に捧げる、決定的な証人になります。
潘家と上官家 ― 味方の側
潘家は三人。父の潘瑾は顔の入れ替えを看破し、異母弟の潘桧は酒席で采薇の正体を暴露します。侍衛の阿澤は「戸籍は自己申告だった」という一点を突き止めました。身内のなかに敵も味方もいるのが潘家です。
上官家からは上官蘭と玲児。上官蘭が采薇を刺したのは芝居であり、玲児はずっと正体を知りながら黙っていました。
禾陽から来た二人 ― 卓瀾江の最期
白小笙と卓瀾江です。卓瀾江は偽装暗殺を演じて黒幕の懐へ入り込み、捕らえられ、死にます。けれど腹に受けた三つの刺し傷が帳簿のありかを示し、死んでから決着をつけました。その遺体を運び込んだのが白小笙です。
10年前へ、ようやく届く
この作品の背骨は、10年前の楊家の事件でした。3本の図を並べると、階段が一段ずつ上がっていくのが見えます。
1. 第16話 — 顧雍が10年前の楊家襲撃を認める(実行犯)
2. 第21話 — 卓山巨が10年前の暗殺の主犯だったと分かる
3. 第29話 — 賈太尉が黒幕だと看破される
4. 第32話 — 父がなぜ殺されたのか、その理由まで明かされる
令牌の「四」が示した「上にまだ3人」の、いちばん上まで届いたことになります。
3枚の図を並べると
同じ人物でも、区間ごとに関係のラベルが変わります。並べると物語の動きがそのまま見えます。
| 誰と誰 | 婚礼と入れ替わり編 | 禾陽の事件編 | 京城の黒幕編 |
|---|---|---|---|
| 采薇と潘樾 | 婚約 | 協力 | 恋人 |
| 白小笙と卓瀾江 | 恋心(片想い) | 少主夫人と宣言 | 悲恋 |
| 卓瀾江と采薇 | 救われて想いを寄せる | 求婚を断られる | 救う |
| 10年前の事件 | 水波紋という名が出る | 実行犯と主犯が分かる | 黒幕と理由が分かる |
この区間で加わる主な配役
| 役名 | 俳優 | 役どころ |
|---|---|---|
| 賈荃(賈太尉) | 易勇名 | 黒幕。敵国の間者 |
| 賈夫人 | 梅凌甄 | 最終回で夫を刺殺する |
| 薛漸離 | 宋涵宇 | 洛雲門の掌教 |
| 陸哀歌 | 劉津言 | 天師復活殺人の実行者 |
| 左苑主(左驚飛) | 白威 | 蒔蘿院の苑主。組織の幹部 |
| 雲裳 | 任婉婧 | 9年前に死んだはずの歌妓。最終回の証人 |
| 潘桧 | 雲惟一 | 潘樾の異母弟 |
| 皇后/盧将軍 | 不明 | 裁きを下す立場と、黒幕の手がかりを握る将軍 |
俳優名が「不明」の役は、中国語の資料でも主要配役欄に出てこなかったものです。確認でき次第、書き足します。
最終回の決着
- 賈太尉は天牢へ。裏切られた賈夫人が自ら夫を刺しました
- 潘樾は出世を断り、禾陽の県令に戻ります。京城では終わらないところがこの作品らしい結びです
- 采薇の顔は元に戻りません。上官芷の顔のまま潘樾と結ばれます。「顔が戻ってめでたし」で終わらせないところに、この物語の芯があります
全32話を3つに分けた人物相関図は、これで最後です。第1話からの流れをもう一度たどるなら、1本目の記事からどうぞ。

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