海の上の診療所は2013年の秋にフジテレビ系で月曜9時枠で放映された、いわゆる月9ドラマです。
月9は以前はトレンディーな恋愛ドラマの代名詞でしたが、最近では、やや社会性を帯びたテーマを持つ作品が多くなっています。
この海の上の診療所も、実在する巡回診療船をテーマにした連続ドラマです。
巡回診療船というのは、瀬戸内海の島々の中で、人は住んでいるけど医者がいない島々をめぐる船のことで、手術室などの病院並みの機能を持ち、外科医や内科医、看護師が常駐しています。
このドラマでは海診丸と名づけられていますが、この船に採用された新任の外科医 瀬崎航太(松田翔太)が主人公です。
彼は自分を追いかける男から逃れるために海診丸にやってきたようですが、停泊する島で若い美女を見つけては結婚願望をつのらせて、「今日限りでこの船を降りて島で暮らします」と宣言しますが、結局、「もう船を降りるなんて言いません。これからは治療に専念します」と言って落ち込むことになります。
わかりやすくいえば、航太は虎さんのような役回りですね。
相手役が看護師の戸神眞子(武井咲)で、元ヤンキーで、航太との初対面ではいきなりとび蹴りをしたり、その後もたびたび航太の頭をスリッパではたいたりと、かなりのやんちゃ振りを発揮します。
こういう役どころは、武井咲のはまり役ですよね。
しかし、次第に航太と眞子は引かれていくという、まあ、一応はラブストーリーになってます。
脇役としては、内科医で大阪弁を話し、船内で夫の日内晃(荒川良々)と社交ダンスをしている内村 葵(藤原紀香)。
航太に好意的な看護師の三崎 昇(福士蒼汰)、船長兼料理長で元ラガーマンの海藤 剛(寺島進)、ブラジル出身の航海士の山中 カルロス 洋平(植野行雄)、誤解から航太に求婚した男と思われている羽鳥 輝(戸田恵梨香)、北海道で小料理屋をやっている航太の母親の瀬崎玲子(麻生祐未)なども好演しています。
寅さん映画ばりに毎回マドンナが出てくるのですが、 加藤あい、 篠田麻里子、夏帆、瀧本美織、安達祐実、北乃きい、佐々木希、榮倉奈々、水野美紀、高橋ひとみと、なかなかの面々ですね。
脚本は、検事・鬼島平八郎や探偵の探偵を手がけた徳永友一で、主題歌は家入レオ「太陽の女神」です。
コメディータッチの恋愛物なんだけど、そこに社会性と人間味が垣間見られてる記憶に残る作品に仕上がっています。
|
コメント