「3年A組」は日本テレビ系列で2019年1月クールの日曜夜10徳30分開始の連続ドラマで、菅田将暉が初めて教師役で主演しました。
柊(ひいらぎ)(菅田将暉)は私立魁皇高校の美術教師で3年A組の担任です。
卒業まであと10日になって柊は担任の生徒29人に対して、「今から皆さんは僕の人質です」と宣言します。
とまどう生徒達。そして校舎の爆発。
3年A組の生徒達は教室に閉じ込められ、柊の人質になってしまいます。
何故、柊は生徒を人質にして学校に立てこもったのか?
柊は「これから、僕の最後の授業を始める」と宣言して、オリンピック出場が確実と言われていた水泳部の景山澪奈(上白石萌歌)の自殺した理由を考えるという課題を出します。
「今夜8時までに理由が見つけられなければ、生徒の1人を殺す」
爆弾のスイッチを持っている柊は、そう言い放ちます。
そしてヒロインの茅野さくらを演じるのはNKH朝ドラ半分、青いで国民的女優となった永野芽郁。
彼女の演技力には定評のあるところですが、景山澪奈の親友で彼女の死と何らかのかかわりのありそうな難しい役どころを見事に演じきっています。
校長の市村(ベンガル)や水泳部顧問の坪井(神尾佑)、学年主任の佐久間(バッファロー吾郎A)、C組担任の森崎(堀田茜)はうろたえます。
しかし、マスコミに「カリスマ教師」として持て囃されているB組担任の武智大和(田辺誠一)はこの事件も自分を売り込む場と考えているようです。
この事件の担当になった郡司(椎名桔平)は部下の宮城(細田善彦)や捜査一課の五十嵐(理事官)とともに事件の真相に迫ろうとしますが、柊に翻弄されてしまいます。
茅野と景山以外の3年A組の生徒の中では、片寄涼太(甲斐隼人役)が良かったですね。
ちょっとすねた感じの番長っぽい役どころですが、生徒の中でアクセントになっていました。
それから、どうしても目だってしまうのが諏訪唯月役の今田美桜。彼女は個性的な顔立ちで、得する部分も損する部分もありますよね。
でも、こういう動きが大きく登場人物の多いドラマの中では片寄とともに強いのだけど柊の授業によって次第に変っていく様子がよく出ていました。
逆に損をしているのが宇佐美香帆の川栄李奈で、ドラマチックなストーリーと個性的な俳優陣の中で埋没してしまいました。
彼女は、ドラマ全編でヒーローやヒロインとからみ続けるような役どころが向いているのでしょうね。
ともかく、この「3年A組」というドラマは設定とストーリーが際立っているので、それぞれのキャストの説明も、やりすぎるとネタばらしになってしまうので、難しいですよね。
水泳部員の花恋(堀田真由)と水泳部マネージャーの真壁(神尾楓珠)も重要なキャストです。
あと生徒の中で記憶に残ったのは魚住華役の富田望生、瀬尾雄大役の望月歩でしょうか。
そして、物語の中で重要な位置を占めるのが柊の元恋人で高校教師だった相楽文香(土村芳)とその父親の孝彦(矢島健一)。
ともかく見逃した方はHuluで全話配信されているので、そちらをご覧下さい。
最終話終了後、この3年A組のオリジナルストーリー(卒業式編?)を見るためにアクセスが殺到してHuluがダウンしたという事実が、このドラマのインパクトの強さを物語っていますよね!
なお、この作品は「第15回コンフィデンスアワード・ドラマ賞 脚本賞」を受賞しています。
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