三谷幸喜さん脚本の大河ドラマといえば、新撰組!がとても面白く、毎回欠かさず見ていました。
今回真田丸で再度三谷作品になるということで、期待していました。
今回の真田丸は真田幸村(堺雅人)が主人公なので、敵対する側は徳川家康(内野聖陽)という構図になっており、序盤から登場します。この適役である徳川家が抜群に面白いのです。
正確に言うと徳川家康とその家臣である本田忠勝(藤岡弘)と本田正信(近藤正臣)の三人です。この方々が適役ながら非常にコミカルで、さすが三谷作品という印象です。
例えば第5話「窮地」での明智光秀の軍から逃げようと徳川軍が伊賀の山を越えるシーン。山の中をただ逃げるだけなのになぜこんなに面白いのでしょうか。
慎重で石橋を叩いて渡るタイプという史実上の家康のイメージからか、ドラマではとてつもなく恐がりという性格になっており、何をするにもビクビクしている様子が笑えました。
他にも家臣の本田忠勝とおにぎりを食べるシーンでは、お互いの口元についたご飯粒を食べあうという親密ぶり。戦国の世でこんなにのほほんとした人達がいたのか、という感じですが(笑)かなり笑わせてくれます。
今後も徳川軍のみなさんには期待しています。
徳川軍以外でいうと、主人公真田幸村の父、真田昌幸(草刈正雄)も注目の的です。草刈正雄さんは今までのイメージでは、おしゃれで紳士的な役柄が多かった気がしますが、今回の真田昌幸はとてつもなくはまり役です。
他の地域より勢力としては弱いにも関わらず、知恵を使って戦に勝ち、地位を築いていく様子は毎回興奮させられます。思慮深く物事の先を見据え、眼光鋭く考える姿はまさに戦国の世の武将のようです。
しかし、怖い顔をして真剣に考えているように見えて、その緊張感をひっくり返すめちゃくちゃな発言をするところが面白いです。
これも第5話「窮地」でのワンシーンですが、織田信長が明智光秀に討たれた直後の真田家のやりとりで、次はどこの武将の元につくべきかを真田信幸(大泉洋)から問われた時の、「まったくわからん」の大絶叫は爆笑してしまいました。
真剣なシーンに見せかけてとんでもないことを言い出す、そこが真田丸の魅力のひとつでもあります。
緊張と笑いを絶妙に織り交ぜて展開される真田丸なので、この先の展開にも一切目が離せませんね。
コメント